放射線と白血病

 白血病を始めとしたがんは、放射線被ばくとは関係なく自然に発生している。放射線被ばくにより、これらの自然に発生している白血病が増加することは、広島、長崎の原爆被曝者を対象とした疫学調査を始めとした種々の疫学調査で明らかにされている。これらの疫学調査の結果から、短い期間の間に比較的高い線量を受けた場合には、白血病が線量の増加とともに増加することが確かめられている。
 しかし、200mGy以下の線量の被ばくの場合には放射線被ばくによる統計的に有意な白血病の増加は認められていない。したがって個人レベルで議論する場合には、200mGy以下の線量では白血病の発生を心配する必要ないと考えてよい。


放射線誘発白血病の発生確率(生涯確率)
作業者集団 一般公衆
発生確率 0.4%/Sv 0.5%/Sv
ICRP Publ.60
<参考:草間朋子、あなたと患者のための放射線防護Q&A、医療科学社>

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